花の百名山・根子岳 2207m〜四阿山 2354m周遊コース解説
四阿山(あずまやさん)は須坂市・真田町・嬬恋村の境にあり根子岳、浦倉山、
奇妙山とで形成する四阿火山外輪山の最高峰で古くから神の山としてなじみの深い山だ。
四阿山登山ルートは8本あるが、今回は菅平牧場管理事務所〜根子岳〜十ガ原〜四阿山
〜中四阿〜牧場〜菅平牧場管理事務所の周遊ルートを選択。
管理事務所手前のゲートで牧場管理費(1人200円)を払って進むと左側に駐車場がある。
トイレ前の案内板(直進・根子岳、右・四阿山)に従って根子岳を目指す。牧場の鉄柵に
沿って登っていくと、やがて白樺林の笹道歩きとなるが、約30分間隔で菅平高原を望める
休憩適地(VP)が2ヶ所ある。
笹草原地帯にでると山頂まで500mの標柱があり、ガレ道をひと登りで祠がある根子岳山頂だ。
天気が良ければ眼下には菅平高原、前方には北アルプスが一望できるはずだ。
祠の裏に立つと四阿火山外輪山の眺めも良い。
四阿山へは祠の横から狭い岩稜部を進み屏風岩下部を左に巻いて岩尾根を下ると、
十ガ原(とうがはら)と呼ばれる笹原の鞍部だ。
背丈ほどもある笹道を登るとやがて木の根が露出した樹林帯の急登がはじまり、
登り切ると開けた草原の中四阿&四阿高原ホテル共用分岐点にでる。
(山頂混雑時は此処で食事や昼寝もよいだろう)
ここからゴーロ道を上れば間もなく木階段となり鳥居峠分岐点指導標を右に見送れば
直に四阿山山頂だ。
山頂は2峰で南峰(2354m)には信州祠、上州祠と呼ばれる二つの祠があり、
三角点は北峰(2332m)に設置されている。 山頂からは北アルプス・八ヶ岳・浅間山
・志賀高原と360°大パノラマである。
下りは中四阿分岐点まで戻り、中四阿へのザレた道を下る。
中四阿(2106m)は痩せた岩稜部だが根子岳、四阿山の眺めが良い。
菅平牧場内の林道にでるまでは熊笹に覆われた登山道が何ヶ所もあるので
足元に注意して下山しよう。
大明神沢を渡って緩く登ると牧場脇に出、柵沿いに下ると四阿山登山口の看板がある
牧場専用車道に出る。
駐車場までは10分程の車道歩きだ。 mikio 2005.8.20の解説文より
コメント
新潟市から来ていた7人パーティーの方から「四阿山」の名前について質問されましたが、
答えられなかったのでネットや書籍で検索しました。
日本武尊が東征唐からの帰り、鳥居峠の上に立って東を振り返り、弟橘姫を偲んで
「吾妻はや」と歎かれた。
そこで峠ののすぐ北にそびえる山を「吾妻山」と名付けたと言われる。
上州の「吾妻山」は信州では「四阿山」と呼ばれる。
山の形があずまや(四方の柱だけで壁が無く四方葺きおろし屋根の小屋)の屋根に
似ているからその名前が由来したと言われる。 深田久弥・日本百名山より抜粋 |