信州百名山・虫倉山不動滝ルート解説
駐車場所から林道を歩き始めると、すぐ左に不動滝が水音を響かせている。
道を横切る流れをまたいで２０ｍ先が登り口。標識がある。
道は沢の斜面を上る。
沢が細くなった上流部でまたぐように渡りいったん下手へ戻ってからジグザグの金倉坂の上り。
この坂は虫倉山にまつわる黄金伝説の舞台で、金の仏像が隠されている場所となっている。
左斜面に道が移って天神城コース（案内標識は高福寺・柏鉢城と表示）と合流。
ほどなく虫倉山西稜線に出ると、薬師コース・大洞コースが向かい側からきて合流。
山頂へは西稜線をたどる。
途中の空平の東屋は北アルプスと聖山・美ヶ原方面の眺めが良い。
あとは林中の上りで山頂へ。
章文館「長野県 北信東信日帰りの山」より
コメント
中条村から見る虫倉山山塊には残雪の気配が全くなかったが、林道不動滝線に入るなり
至る所に残雪があり、途中から林道歩きかと懸念したが駐車場まで除雪が行き届いていた。
駐車場から山頂まではご覧のように一面の残雪で流石１４００ｍ級の山だけのことはある。
雪面は堅くしまっており滑りやすいので上流の沢を渡るまでは沢側へのスリップに注意して上る。
３月後半にもかかわらず、沢上流部から日本記分岐点までの金倉沢近辺は
踏み後が殆ど消えており里山と言えども侮れない事を実感する。　　mikio
虫倉山の山姥・中条村昔話より
山姥って言うと、一般には旅人に宿を貸して悪事をはたらく妖怪だと思われとるが、
おらとこの虫倉山の山姥さまはおおいに違うぞ。
子供をとってもかわいがる神さまでな、ほれ、昔の男の子は、刈り込んだ頭の後ろに
毛を少し残しておったろう。（中略）子連れ狼の、大五郎のあたまを思い出してごらんな、
ここらじゃ「ととっ毛」って呼んだがね。
昔の男の子ときたらみんながあたく（聞かん坊の意）で、毎日川で泳いだり、
木に登ったりしとってな溺れたり枝が折れて落っこちたりするのは日常茶飯事ってやつだった。
だけどそんなときは山姥さまがととっ毛をつかんでひっぱりあげてくれるもんで、
命だけは助かるのさ。
ほんとありがたい山姥さまなんだけど、いまの子は川や山で遊ばなくなっちまってさびしいね。
不動滝登山カード箱内「信州アルプスおやき恋訪」より抜粋